良いウイスキーじゃない。コスパの良いウイスキーだ!
この世には良いウイスキーがたくさんある。そして、良いウイスキーは往々にして高値だ。
この残酷な現状に立ち向かうため、万年金欠ウイスキー愛好者の僕は、安くて、うまいウイスキーを探し始めた。
これまでは懐具合が寂しい中、なんとか資金を捻出して、高級ウイスキーを買ってたけれど、二日に一杯、とか、なにか生産的なことをした日にしか飲まない、とか、制約を掛けながらじゃないと楽しめないウイスキーライフに少し嫌気がさしてしまった。
そこで僕は、うまくて、気兼ねなくジャンジャン飲めるウイスキーを探し始めた。
今回は、万年金欠ウイスキー愛好家の同士に僕の活動の成果を報告したい。
マリーボーン:1000円弱でキレッキレのハイボールを
マリーボーンはスコッチのブレンデッドウイスキーだ。
僕が購入した酒屋では990円+消費税だった(多分)。
価格だけ見れば安物のヤクザなウイスキーだ。
実際、ボトルにも熟成年数の表記がないことから3年熟成の原酒が多分に使われているように思われる。
しかし、このマリーボーン他の格安スコッチブレンデッドにはない特徴が二つある。
一つは、マリッジという珍しい熟成方法を採用している事。
ブレンデッドウイスキーは複数の樽で熟成させた原酒をブレンドして出荷するのだが、マリーボーンはブレンドした後にもう一回樽に戻して熟成させる。
この行程をマリッジと呼ぶのだ。
こうすることで風味を安定させる効果があるらしい。
もう一つの特徴は、マリーボーンのキーモルトだ。
キーモルトとは、ブレンデッドウイスキーの味の決め手となる原酒のことを指す。
この重要な役割をタリスカーというウイスキーが担っているのがマリーボーンである。
ではタリスカーとはなにか。
これはご自身で調べていただいた方が手っ取り早いかもしれない。
個性的な玄人好みのウイスキーで、特にタリスカーで作ったハイボールにはタリソーという異名が特別に与えられるほどの人気がある。
実際にマリーボーンをハイボールにすると、高根の花であるタリスカーのハイボール(タリソー)の味がする。お試しあれ。
カナディアンクラブ:しんどい夜の味方。全てを受け入れるベースウイスキー
しんどいことがあった夜に、浴びるように酒を飲む。
これは推奨されるべきことではない。
ウイスキー好きとしてもあるべき姿ではない。
それでも、そうせざる負えないときがある。
しかし、ここで問題なのが自宅に値の張るウイスキーしかないと、つい気兼ねして杯が進まなくなってしまうことだ。
そんなときに頼もしいのが、カナディアンウイスキーの雄、カナディアンクラブだ。
価格はおよそ1100円+消費税。
特徴はなんといってもすっきりとした味わい。
主にカクテルのベースに使われるウイスキーでベースウイスキーという分類に属しおり、どんな割材でも受け入れてくれる懐の深さに絆される。
有名なのはコーラで割ったC・Cコーク(C・CはCanadian Clubの頭文字)。
もちろんうまい。すいすい飲めてしまう。
ほかにもシンプルに炭酸で割ったハイボールや、水割り、ジンジャーハイもおすすめ。
ガンガン飲んでもお財布が痛まない、頼もしいウイスキーである。
角瓶:定番。これさえあれば他はいらないオールラウンダー
角瓶は少々価格帯が上がって1400円+消費税ほど。
安くはないかもしれないが、ダンゼンおトクだ。
サントリーが日本人に合わせて作ったウイスキーで、飲みやすいだけでなく、食中酒として、水割りやハイボールにして飲んでも味が崩れない。
しかしそれだけでなく、深夜のゆったりとしてひと時にロックやストレートで飲んでも安っぽさがない。
満足できる一杯だ。強烈な個性はないがその分、どんなシーンでも、どんな飲み方でも安心して飲める安定感がある。
瓶のデザイン鼈甲模様があしらわれておりなかなかおしゃれだ。
その上、飲みやすく、どこでも手に入るので、ウイスキーを飲み始めるのであれば最初の一本として選択肢の一つに入れてもよいだろう。
以上、コスパの良いウイスキーたちの紹介でした。ぜひ試してみてください!
メニュー
関連記事